亡くなられた方 母親
相続人 長女
相続(遺産) 土地、建物、預貯金

相談内容

被相続人は依頼者の母であり、法定相続人は依頼者と兄の2人だけである。
兄は母の自筆証書遺言について検認を受けたが、自分は母の遺産をまったく取得できないのか。
遺産の一部である不動産(福島県所在)は登記上父名義のままとなっているが、父はすでに亡くなっており、父の遺産は自筆証書遺言によってすべて母に相続されていた。
父も母も福島県に居住していた。兄も福島県に居住しているが、父母と同居していたわけではなかった。

サポートの結果

母の自筆証書遺言を確認したところ、メモ書きのようなものであり、趣旨が不明瞭で(依頼者はすべての遺産を兄に相続させる内容だと解釈していたが)、押印の要件もみたしていなかった。
そこで、母の自筆証書遺言は無効と判断し、まず兄に遺産の内容と根拠資料の開示を求めた。

兄側にも弁護士がつき、遺産の開示の準備を進めるということだったのでそれを待っていたところ、兄が急死したとの連絡があった。

やむを得ない事情なので数か月待っていたところ、改めて兄の法定相続人ら(依頼者の義姉と甥、以下「相手方ら」という。)の代理人となった弁護士から遺産の開示がなされた。また、相手方らは、母の介護に関する義姉の寄与分100万円を考慮することと、改葬・永代供養料300万円を遺産から支出することを求めてきた。

遺産は、土地2筆、建物1棟、預貯金であった。

不動産はいずれも福島県内の物件であり、相手方(依頼者の義姉)も同県に居住していたため、不動産も預貯金も相手方側で取得し、依頼者には遺産の2分の1に相当する額の代償金を支払ってもらうという内容の提案をした。不動産についてはこちらで取り寄せた査定結果に基づいて評価し、売却した場合にかかるであろう諸経費や税金も考慮し、相手方らが受け入れやすいように減額方向で代償金額を具体化していた。
また、相手方らの主張する寄与分については、出るところに出たら認められないだろうと思われたが、依頼者との協議の結果、早期解決のためこれは許容することにした。改葬・永代供養料については拒否である。

ところが、相手方らは、不動産なぞ取得したくない、逆に依頼者が不動産を取得して依頼者が主張する代償金を相手方らに支払えばよい、改葬・永代供養料についても納得がいかない、という回答であった。

前述のとおり、不動産に関する代償金の額は控えめに提案していたため、それならば依頼者の方で不動産を取得して売却したほうが依頼者にとって得である。
そこで、相手方らには、遺産のうち不動産についてのみ先に分割すること(具体的には、依頼者が不動産を単独取得して代償金を相手方らに支払うという内容)を提案した。
相手方らが言い出したことであったため、相手方らもこの提案にはすんなり応じた。

遺産の一部分割の協議書作成を済ませた後、依頼者は不動産売却を進め、こちらは残余の遺産(預貯金)についての分割協議を進めることとなった。

遺産分割協議において残る問題は、相手方らがこだわった改葬・永代供養料300万円のみであったが、依頼者との協議の末、寄与分100万円についての譲歩に加えて、相手方らの取得分を50万円多くすることにも応じることにする、ただしこれでまとまらないならば調停に踏み切り、その場合は寄与分も認めないし50万円の増額にも応じない、と提案した。

結果、相手方らは上記の提案を受け入れ、無事に事件解決となった。

弁護士からのコメント

これもいろいろあった事件である。
遺産分割の問題ではないため詳細は省くが、依頼者は先行して取得した不動産の売却にかなり手間取っていた。その原因は100%仲介業者の担当者にあり、不動産の決済は当初の予定より半年も遅れてしまった。
受任の範囲外のことであったが、依頼者からは不動産売却の難航状況についても相談を受けていたため、こちらもずいぶんやきもきした。
遺産分割事件の相手方はひとつひとつの対応がかなり遅く、結果的に遺産分割と不動産決済はほぼ同時に終結した。不思議なめぐりあわせであるが、不動産売却が難航している状況がなかったら(依頼者にとってはそちらの方が気がかりになっていた)、即断即決タイプの依頼者は相手方の対応の遅さに耐えられず、多大なストレスを抱えただろうと思う。

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